津久野キリスト恵み教会

ふくいん35号 -2008.11-

世界中で祝われている誕生日

多くの人は、誕生日にケーキを食べたり、お祝いをしてもらったという経験を持っておられると思います。普通、誕生日のお祝いというのは、家族や友人など身近な人たちの間で行われるものです。しかし、世界中のあらゆる国で、数え切れないほどの人たちに毎年その誕生をお祝いされている方がいます。その方は、イエス・キリストです。

クリスマスの本当の意味

クリスマスというと、たいていの人はクリスマスツリーやサンタクロースなどを思い浮かべるのではないでしょうか。しかし、それらは本来クリスマスとは何の関係もないものなのです。クリスマスは、「Christ(キリスト)+mas(お祝い)」という言葉からも分かるように、イエス・キリストの誕生をお祝いする日です。では、なぜイエス・キリストの誕生が世界中でお祝いされるのでしょうか。それは、この方が全ての人にとって、大変関係がある、大切な方だからです。そのことを知るためには、まず私たちが救いを必要としている罪人であることを知らなければなりません。

人の罪とさばき

全ての人は神様によって造られ、生かされています。私たちを造られたまことの神様がご存在されるということは、神様によって造られたものを見れば明らかです。美しい草花、不思議な形をした色々な生き物、複雑な仕組みを持った人間の身体・・・。これらは決して偶然にはできません。すばらしい知恵と力を持った神様が造ってくださったのです。聖書には次のように書かれています。

「神の、目に見えない本性、すなわち神の永遠の力と神性は、世界の創造された時からこのかた、被造物によって知られ、はっきりと認められる」(ローマ人への手紙 1章20節)

しかし、多くの人はこの神様を無視して、自分の好き勝手に生きています。そして神様の嫌われる罪を数多く犯しています。

「内側から、すなわち、人の心から出て来るものは、悪い考え、不品行、盗み、殺人、姦淫、貪欲、よこしま、欺き、好色、ねたみ、そしり、高ぶり、愚かさであり、これらの悪はみな、内側から出て、人を汚すのです。」(マルコの福音書 7章21~23節)

それゆえ、人間は死後に、生きている間に犯した全ての罪に対する刑罰を受けなければなりません。

「人間には、一度死ぬことと死後にさばきを受けることが定まっている」(ヘブル人への手紙 9章27節)

罪のさばきとは、火の燃えている地獄での永遠の苦しみです。みなさまは、今そのように恐ろしい所に向かっているのです。

救い主キリスト

「きょうダビデの町で、あなたがのために、救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。」(ルカの福音書 2章11節)

この聖書のことばは、イエス・キリストが何のためにお生まれになったかを語っています。この方は、救い主としてお生まれになったのです。つまり、イエス・キリストこそ私たちを罪のさばきから救ってくださる方なのです。

イエス・キリストは神のひとり子であられる御方です。その方が人としてお生まれになったのです。この方には全く罪がありませんでした。そしてイエス・キリストは罪人の身代わりとなって、十字架の上で罪のさばきを受けて死んでくださったのです。さらにキリストは死んで三日目によみがえられ、ご自身がまことの救い主であられることをはっきりと証明してくださいました。

信仰による救い

誰でも、自分の罪を認めて、イエス・キリストを救い主として信じ受け入れるならば、罪が赦され、地獄から救われるのです。そして、永遠のいのちを持って、喜びの場所である天国で永遠に生きることができます。

「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに、世を愛された。それは御子を信じる者が、ひとりとして滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。」(ヨハネの福音書 3章16節)

神様は決して、あなたが罪のさばきを受けることを願ってはおられません。かえって、あなたが救われ、神様のおられる天国に帰って来ることを心から望んでおられます。そのためにこそ、イエス様がこの世に来られたのですから。

クリスマスには、私たち人間を救うために神の御子イエス様がお生まれくださったことをお祝いするというすばらしい意味があるのです。どうかあなたもイエス・キリストを信じ受け入れ、この救いを受け取ってください。

"12月25日"

キリストの降誕を祝うクリスマスは12月25日だと言うのが日本では常識となっていますが、世界に目をやるとそうではありません。東方教会といわれるギリシヤ正教会では1月7日、アルメニア教会では1月19日に祝われています。

歴史に目をむけますとキリスト教会の中では紀元3世紀末までキリストの降誕については特に祝われてなかったそうです。その後4世紀初頭に1月5日、6日に顕現際が祝われるようになり、紀元4世紀中ごろにローマ帝国のコンスタンティヌス大帝が以前から12月の25日に行われていたミトラス教の太陽神崇拝の祭りにキリスト崇拝を結びつけてキリストの降誕祭を祝うようになったといわれています。彼がそうしたのは帝国内の宗教間の対立を無くし互いに妥協させるためだったといいます。そして、これが習慣となって現代にいたっているのです。

実はキリストが生まれた日付は特定できないのです。キリストの降誕についての記事は聖書にありますが、日付についてはその著者たちは何も言及していません。ただ新約聖書のルカによる福音書の中で野宿をしていた羊飼いに主の使いがキリストの降誕について告げ知らせる場面があります。パレスチナで野宿ができる季節はだいたい4月から11月ですから、降誕が冬でなかったということはこの記事から推察できます。

このようにキリストの降誕がいつであったかは明確ではありません。けれどもクリスマスにイエス・キリストが何のためにおうまれになったのかをを知りその降誕を祝う者とされたなら幸いです。