進化論者の国際高等研究所副所長の岡田益吉先生は次のように言います。「進化するためには何が起こらなくてはならないのでしょうか。一番重要なことは、それまでになかった構造や性質が新しく現われて、そして遺伝子が変わることです。しかも一匹だけではなくて、群れの中の大部分の個体がその新しい遺伝子を持つようにならなければならないのです。同じ群れの大部分が、新しい遺伝子を持つようになった時、初めて進化が起きるのです。」これは、現代進化論の一般的な意見と言えます(あまりに色々な説を総合しているために奇怪な意見になっています)が、このような進化理論の中の一つに中立説があります。
中立説とはモーガンの説に始まり、日本の木村資生によって唱えられた説です。
その説によれば、遺伝子の突然変異の多くは生物にとって有害なので、自然選択によって集団中から除去されてしまう。だから、集団の全ての個体に、突然変異で生じた遺伝子が置き換わるような「置換」に関与するのは、実は自然選択に対して中立な突然変異遺伝子であると言います。
それらの中立な突然変異遺伝子は、ある率で集団中を浮動していて、様々な要因によってある集団内で、ある時突如としてその集団の中に広まり、突然変異遺伝子がそれまでの遺伝子と置き換わるのだと言います。
その要因は一つには次のようなものがあるとします。ある生物が新たな環境に入れられたときに、今まで遺伝的浮動によって集団中に保有されていた中立な遺伝子の間に適応度の差が生じ、その中のあるものが有利な遺伝子となって広まり、その結果新しい種が出現すると言います。あるいは、集団中のある個体の遺伝子に偶然、複数の有利な突然変異が同一世代のうちに起こり、適応進化が起こるといいます。
このように、中立説は進化の要件として繁殖集団内での遺伝的浮動を言いますが、中立突然変異の出現率、遺伝子拡散率などは、全て仮説に過ぎず、科学的観察に基づいて証明されたことではありません。また、突然変異によって変異した遺伝子が偶然ある集団内で固定され進化するといいますが、前提はあくまでも偶然なので、そこから何かが生まれるだろうと考えることは空想であって、科学ではありません。
それから、少し考えて見れば分かることですが突然変異には計画性は全く無いのです。中立突然変異理論の前提は「偶然」です。それはちょうど列車が事故にあって車両が転覆するような遺伝上の事故なのです。そんな重大な事故の結果、何か最新式の列車ができるでしょうか。進化論者が説いていることはそのような重大な事故を繰り返しているうちにあるいは最新式の列車ができるかもしれないと言う愚かな空想なのです。最初に紹介した岡田氏の言う進化するための要件が満たされることは絶対にありえません。
