津久野キリスト恵み教会

ふくいん53号 -2014.12-

人のからだに見る神の知恵

赤ちゃんというのは、大変可愛いものです。赤ちゃんは機嫌が良いと笑ったり、何か要求があると泣いたりすることしかできませんし、世話をするには手がかかりますが、それでも見ているだけで可愛らしいものです。しかし、その赤ちゃんが母親のお腹の中から生まれて来るために、どれほど素晴らしい身体の仕組みを持っているのかということを皆さんはご存知でしょうか。 胎児は母親のお腹の中で、羊水の中にいます。また、へその緒を通して酸素や栄養物を受け取りますから、空気を吸って肺呼吸をすることはありません。ですので、胎児の肺には大量の血液が行く必要はないのです。むしろ、肺に大量の血液が流れ込むと胎児にとっては危険なのです。

そこで、驚くべきことに、胎児の心臓には左右の部屋を通る穴が開いており、さらに肺を通らずに血液を大動脈に送ることができる胎児期特有の管があるのです。その結果、胎児の血液はほとんど肺を通らずに全身を巡るのです。胎児が生まれて来て、産声を上げると肺が機能し始めます。その後、胎児の時に開いていた心臓の穴や動脈につながる管は閉じてしまい、大人と同じように血液が肺を通って巡るようになるのです。

また、胎児と母親は、へその緒と胎盤を通してつながっています。ところが、そこにも驚くべき仕組みがあります。胎児と母親はへその緒で体がつながっていながらも、互いの血液は決して行き来することがないのです。もし栄養や酸素などと一緒に血液にも行き来があるなら、大変危険です。なぜなら、親子といっても血液型が同じとは限らないからです。ですので、へその緒を通して栄養や老廃物の受け渡しはできるのに、直接に血液が混じり合うことはないようにフィルターの働きをする機能がちゃんとあるのです。 どうして人間はこんなに素晴らしい身体の仕組みを持っているのでしょう。聖書には次のように書かれてあります。

「それはあなた(=神様)が私の内臓を造り、母の胎のうちで私を組み立てられたからです。」(詩篇 139篇13節)

この人間の身体の仕組みは、神様が設計し、人間にお与えになったものなのです。誕生に関わるこのような緻密な設計は、最初からそれが完成していなければ無事に生まれて来ることができないからです。実に神様は、親が子を愛するように、いやそれ以上の愛をもって人間をお造りくださったのです。

人に対する神の診断結果

ところが、残念ながら何と多くの人々が神様のご存在を無視して生きていることでしょうか。神様について知ろうとして真剣に求めている人が何と少ないことでしょうか。神様から人間に対する診断結果である、次の聖書のことばに目を留めてください。

「義人はいない。ひとりもいない。悟りのある人はいない。神を求める人はいない。すべての人が迷い出て、みな、ともに無益な者となった。善を行う人はいない。ひとりもいない。」(ローマ人への手紙 3章10~12節)

先述の通りです。多くの人々が神様を求めようともしていません。

「彼らののどは、開いた墓であり、彼らはその舌で欺く。」「彼らのくちびるの下には、まむしの毒があり、」「彼らの口は、のろいと苦さで満ちている。」(同 3章13~14節)

人間は何事もない時には上品で優しい言葉を出すこともありますが、何か都合の悪いことが起きた時、また相手次第では驚くほど汚い言葉が口から出てくるのです。それらは全て神様に聞かれています。

「彼らの足は血を流すのに速く、彼らの道には破壊と悲惨がある。また、彼らは平和の道を知らない。」(同 3章15~17節)

戦争などに賛成していないという人でも、会社や学校、家庭などで腹を立てて誰かと争ったことがないでしょうか。どんなに小さな争いに見えても、神の御目から見れば人間は「平和の道を知らない」のです。

「彼らの目の前には、神に対する恐れがない。」(同 3章18節)

何よりも人間の罪深さと傲慢さを表していることは、この世界をお造りになった神様を無視していながら、それがどれほど恐ろしいことであるのかに気づかないことです。

死そしてさばき

皆さんに対する神様からの診断結果は、このようなのです。その行きつく先は何でしょうか。

「人間には、一度死ぬことと死後にさばきを受けることが定まっている」(へブル人への手紙 9章27節)

人間はその罪のゆえに、必ず神様からさばかれなければなりません。そして、死後に火の燃える永遠の地獄に投げ込まれなければならないのです。何と恐るべきことでしょう。

病気の子どもを持つ親は、必要ならば子どもにその病状を知らせることがあるでしょう。しかし、それは子どもを苦しめるためではなく、病気を知らせることによって適切な治療を受けさせたいという願いからです。

神様は、皆さんを愛しておられます。だからこそ、皆さんがどれほど危険なところに向かって生きているのかを教えてくださっているのです。自分が気に入らないからというだけで、真実な診断書を破り捨てるような愚かなことはしないでください。神様は、皆さんのために素晴らしい救いを用意してくださっているのですから。

人に示された神の愛

「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに、世を愛された。それは御子を信じる者が、ひとりとして滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。」(ヨハネの福音書 3章16節)

神様は、私たちを救いたいと思ってくださり、私たちのために救い主を遣わしてくださいました。その御方こそ、天から人となって地上に生まれてくださった神の御子、イエス・キリストです。神の御子が人となられたということを、あり得ないことと思わないでください。そうでなければ、いったい誰が罪人を救うことができるでしょうか。罪ある人間が、他の罪人を救うことなどできないのです。ですから、唯一の方法は罪のない神の御子が人となり、十字架につけられて私たちの身代わりに罪のさばきを受けてくださることでした。イエス様は私たちの罪のために十字架で死んでくださり、三日目によみがえられた真の救い主です。イエス様を救い主として信じ受け入れる者に、神様は一方的な恵みによって罪の赦しを与え、天国に迎え入れてくださるのです。

ぜひ、皆さんは、神様の御愛と恵みを無駄にしないようにしてください。イエス様を信じて、神様に立ち返る方であってください。