津久野キリスト恵み教会

ふくいん62号 -2017.12-

「ゲヘナ」

「そこで、わたしの友であるあなたがたに言います。からだを殺しても、あとはそれ以上何もできない人間たちを恐れてはいけません。恐れなければならない方を、あなたがたに教えてあげましょう。殺した後で、ゲヘナに投げ込む権威を持っておられる方を恐れなさい。そうです。あなたがたに言います。この方を恐れなさい。」─新約聖書ルカの福音書12章4、5節─

これは、イエス・キリストがお語りになったみことばです。聖書の中に、死後のさばきの場を表すゲヘナ(新共同訳聖書では「地獄」と訳されている)という言葉は十二回使われていますが、その内の十一回はイエス・キリストご自身がお語りになった言葉の中に出てきます。つまり、イエス・キリストがいかに死後のさばきの場所について語られ、強調されたのかということが分かります。以下に代表的な箇所を引用します。

「しかし、わたしはあなたがたに言います。兄弟に向かって腹を立てる者は、だれでもさばきを受けなければなりません。兄弟に向かって『能なし』と言うような者は、最高議会に引き渡されます。また、『ばか者』と言うような者は燃えるゲヘナに投げ込まれます。」─新約聖書マタイの福音書5章24節─

「もし、あなたの目があなたのつまずきを引き起こすのなら、それをえぐり出しなさい。片目で神の国に入るほうが、両目そろっていてゲヘナに投げ入れられるよりは、あなたにとってよいことです。そこでは、彼らを食ううじは、尽きることがなく、火は消えることがありません。」─新約聖書マルコの福音書9章47、48節─

何という恐ろしい宣言でしょうか。しかし、これはイエス・キリストが私たちを愛しておられるからこそ、語っておられるのです。

たとえば、私たちの愛する家族が命に関わるほどの病気であったとしましょう。治療を受ければ、あるいは手術をすれば助かるのに、本人がその病気の重大さに気が付いていなかったとします。ならば私たちは、その家族を愛するがゆえに、このままではどれほど危険なのかを説明するでしょう。そして、何とか手遅れにならないうちに助かってほしいと願うでしょう。

人間にとって、造り主である神から離れた人生がどれだけ間違ったものであり、罪深いものであるのか、その結果がどれほど恐ろしいものであるのかに気付かせるためにイエス・キリストは警告しておられるのです。では、罪とはどのようなものでしょうか。

「罪」とは何でしょうか?

「人から出るもの、これが、人を汚すのです。内側から、すなわち、人の心から出て来るものは、悪い考え、不品行、盗み、殺人、姦淫、貪欲、よこしま、欺き、好色、ねたみ、そしり、高ぶり、愚かさであり、これらの悪はみな、内側から出て、人を汚すのです。」─新約聖書マルコの福音書7章20~23節─

このリストに出て来る事柄が、悪いものであることは誰でも同意されるでしょう。そして、これらの悪は人の心から出て来ると言われていることに注目する必要があります。あなたは、誰かに対して腹を立て、怒ったりしたことがないでしょうか。それは、まさに殺人の種だと言えます。なぜなら、普通、人が誰かの命を奪う時は、まずその人を憎んだり、存在をうっとうしく思ったりするところから始まるからです。つまり、実際に人を殺さなくても、心の中で怒りや憎しみを持つならば、それは心の中まで見られる神の前には大きな罪です。また、誰かの持っているものや境遇を見て妬みやひがみを持ったことがないでしょうか。それは、盗みの種だと言えます。また、人を欺くこと、つまり嘘をつくことを神は嫌っておられます。

また、神に生かされていながら、神を無視して歩むことは、高ぶりであり愚かさです。罪とは人間の毎日の生活の中に見られるものであり、このことは、今この冊子を読んでおられるあなたに対して語られているのです。

悔い改めて救いを得なさい

神は今、そのような人に対して、悔い改める機会を与えたいと思って待っておられます。しかし、その神の忍耐を軽んじて、「神など恐れる必要がない。さばきなどあるものか。」と考えて歩み続けるなら、その結果は恐ろしい死後のさばきです。ですから、ぜひ、神に立ち返る方になってください。では、人間はどうすればよいのでしょうか。

「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに、世を愛された。それは御子を信じる者が、ひとりとして滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。」 ─新約聖書ヨハネの福音書3章16節─

神は罪を犯して地獄に向かっている私たち人間を救おうとして、ご自分の大切なひとり子を遣わしてくださいました。その神の御子こそ、イエス・キリストなのです。キリストは私やあなたの罪を背負い、身代わりにさばかれるために十字架につけられ、苦しんで死んでくださいました。そして、ご自分が本当に救い主であり、キリストを信じる者が救われることの証として、死んで三日目によみがえってくださいました。神は、私たちのために大切なひとり子をお与えになり、私やあなたが犯した全ての罪の刑罰を御子の上に負わせられたのです。何という愛でしょうか。

今、神が願っておられることは、あなたが神の前で自分の罪を認め、イエス・キリストを救い主として信じ受け入れることです。そうするなら、あなたの罪は全て赦され、神のおられる天国に迎えられます。どうか、イエス・キリストの心からの警告を聞き入れてください。そして、救いを受ける方となってください。